読売新聞のwebページにこんな記事がありました。
「外務省は、インターネットを通じて旅券(パスポート)の申請ができる「旅券電子申請システム」を年内に廃止する。」んだそうです。
記事は続きます。
>>政府は各種手続きの利便性を高めようと、インターネットで申請が
>>できる電子政府構想を推進しているが、「コスト高」には勝てなかっ
>>た形だ。
システムが導入された県が12県、発行件数が2年で133件、維持経費は2年で21億なんだそうです。システム構築にいくらかかったかは記事にはないのですが、維持経費以上の金額が掛かっているんでしょうねぇ(^^;。
通常のパスポート発行手続きは、写真と戸籍謄本を持って県の窓口に出向き、書類を提出、数日後に本人が取りに行くわけですが、利用者が少ないということは、これよりも面倒な手続きを踏まないともらえないということになります。
誰がこのシステムの要求仕様を作ったんでしょうか??。想像するに、いままでの手順を見直すことなく、単に「電子申請」するだけにしたんじゃないでしょうか。システム構築をする際は、必ず「業務の見直し」をしないとまともなシステムにならないはずです。
形だけ電子申請できるようにしてもまったく意味がありません。ましてやその経費がすべて私たちの税金で賄われているんですから、「利便性」をもっと考えてシステム構築しなくてはねぇ。
今、私の顧問税理士である井上先生が税務申告の電子化で全国を飛び回っています。一度先生と、電子申告について話をしたことがあるのですが、そのときには
・国家公務員は究極のサービス業であることを認識すべき
・国家公務員自ら電子申告すべき
ということで話がまとまりました。今回の記事も上の2点がきっちり当てはまるんじゃないでしょうか。
私たちの税金から何十億、何百億無駄遣いされてはたまりません。私たちはもっと税金の使い道を注意していかなくてはいけないことを再認識させてくれた記事だと思います。