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プロバイダ責任制限法

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 いくつかのブログサイトで取り上げられ、新聞報道もあったプロバイダ責任制限法の「発信者情報開示関係ガイドライン」を社団法人テレコムサービス協会からダウンロードしてみました(仕事で忙しいときにそんなことしてるという突っ込みはなしということで)。

 第一印象・・・、一般人には理解不能な文章でした。法学部出身の人や企業の法務部に勤めている人だったら判るのかな!?。繰り返し繰り返し読んでようやくぼや〜っとアウトラインが見えたような気がしたくらいのものです。

 現状では、掲示板などの書き込みに対してプライバシーの侵害などを受けた人が、プロバイダ等に対して発信者情報(掲示板などへ書き込んだ人の情報のことですね)の開示を請求した場合はその発信者に許可を得ないと情報開示できないということを知りませんでした。
 つまり被害者からの開示要求は書き込んだ者の許可がいる。ところがこの許可を得ることはほとんどの場合無理であり、実質上情報開示はなされていない。これでは裁判の資料などで必要な場合なんか困るということになります。

 これらは原則として情報開示を求めている人(団体)は悪意を持っていないという前提で話を進めていると思われます。多分99%がそういう状況だとは思います。が請求者が悪意を持っている場合は、発信者の安全を守れなくするケースもあり得るのかなと感じています。
 表面的には普通の人だけど、裏では犯罪に手を染めているような人(団体)が、ある人からとある掲示板で糾弾されました。この書き込みは一つ間違えれば誹謗中傷に当たるようなものなのですが、実は真実の書き込みであったとします。このとき、書かれた人(実は犯罪者)から、プロバイダに情報開示の請求が出た。書き込んだ人(発信者)は事情があって1ヶ月ちかくその掲示板を見ることが出来ない状況にあった。プロバイダとしては、発信者と連絡を取ることが出来ず、請求者に発信者情報を開示しました。その情報を元に請求者が発信者に危害を加えたとしたらどうなるのでしょう。

 上に書いた例は極端な絵空事なのかも知れません。でもそういうケースも想定しなくてはいけないのではないかと思います。実際の情報開示請求には
 1)請求者の権利が侵害されたことが明らかである
 2)その他開示を受けるべき正当な理由があること
という制限を加えているのですが、本当にそれで大丈夫なのかな?と感じます。あまり知識のない私が考えるに、裁判所の開示命令が必要なんじゃないのか?と思うのですが。被害者であることを裁判所が認め、裁判所からプロバイダ等に命令する。裁判所を通すことで、時間が掛かり被害が大きくなる可能性も否定できません。それでも裁判所経由のほうがいいんじゃないかと思えるわけです。

 インターネットの匿名性の功罪が問われています。特に「罪」のほうをマスメディアはクローズアップしています。とあるブログでブロガーが何を書き込んでもそのブロガーの人間性を否定するひどい書き込みをするバカを見ました。こういうやつは名誉毀損で訴えることも必要でしょう。そういう時に発信者情報が必要なのは当然のこと。とはいえ「事件」として扱うことなしに、プロバイダに情報開示を求めるのはちょっと??と思えます。

 このガイドライン、当該ページでパブリックコメントを求めています。でもこんなに読みづらいガイドラインですから、普通の人はコメントしようがないような気がします。穿った見方をすると、「パブコメ欲しくないけど形式として求めないと」と考えているんじゃないかとも思えます。
 「相手のことを思って」行動することが必要なんじゃないか。それがサービスの本質だと思います。公務員は究極のサービス業とも言われます。ところが一番相手=サービスを受ける人を考えていないのが公務員なんじゃないかとも感じています。

 もしこの記事を読んで、ガイドラインを読んでみたいと思った人、是非私にわかりやすく説明してくれませんかね

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2007年01月17日 21:27に投稿されたエントリーのページです。

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