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今年も確定申告のシーズンということで、例年は今の時期必死になって資料を作成しているのですが、今年は2月末には税理士さんのところにデータを渡すことができました。おかげさまで今年は余裕ぶっこいてます・・・が、私がやったのではなく、事務員さんがやってくれたというのが実際。私がやっていれば今頃真っ青になっていたかと思います。
で、この確定申告、今はネットを通じて申告する「電子申告」が少しずつ認知されてきました。が、このシステム大きな問題が山積しているように思います。そのあたりを指摘しているのが、日経ビジネスオンラインの「あえて国税庁に言いたい、「e-Tax」の使い勝手向上を望む」という記事です。詳しいところはリンク先を読んでもらうとして、この記事の結びとして
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このままでは日本がIT後進国に------------- 引用終了 -------------IT業界に深く携わる私としては、今回のe-Taxとの奮闘劇で、つくづく思い知ったことがある。それは日本のIT業界の根本にある「個人ユーザー軽視」の悪習だ。
IT業界、特にソフトウエア開発の仕事は、個人向けPCソフトの開発以外は、基本的には「B to B」が主流だ。企業から仕事を受注し、その企業が求める仕様に沿ってソフトウエアを開発する。従って商売としては、その企業の担当者が求める機能要件を満たして品質の良いソフトウエアを納入すれば十分に成立する。
最終ユーザーである個人の使い勝手を追求するとソフト開発量がどんどん膨らみ、発注する企業にとってはさらなる負担を強いられることになる。今回のe-Taxもソフトとして必要な機能は十分に揃っているのだろう。しかし、個人が使うにはあまりにも使い勝手が悪い。
しかも、事前に必要な事項(初期暗証番号の事前変更、電子署明の入手、特定のICカードリーダーの購入など)をユーザーに周知徹底していない。これはIT業界の問題というよりは国税庁の問題で、あまりに事前の負担を強調すれば国民が使ってくれないと思ったのか、あるいはあまりにサービス精神に欠けたお役所仕事の結果と言わざるを得ない。もしくは、使い勝手のよいソフトにするための予算が足りなかったのかもしれない。
しかし、本来、IT業界が成熟した産業となるためには、自分たちが作り上げたソフトがどのように使われるかまで、きっちりと視野に入れるべきだ。 ITが社会的なインフラとなりつつある現在、そこまで発注者(この場合、国税庁)に提案し、実現させるのがIT事業者の責務ではないだろうか。こんな状況が続けば、どんどん日本はIT分野の後進国になっていく。私はそれが不安でならない。
とあります。
私はこの結びに基本的には賛成です。個人ユーザに限定するのではなく法人を含めたユーザを軽視するのは官公庁のシステム自体がそうなっているからだと思ってます。
基本的には情報システムを導入するときには「業務の見直し」をしないといけません。人間がやっていることをそのままコンピュータシステムに置き換えたなら、人手を介したやり方のほうが早いということにもなりかねません。ところがお役所は前例主義ですから、いくらベンダーが「ああしましょう、こうしましょう」と提案しても上司の許可うんぬんと×を食らうことがよくあります。
まあ、提案するほうも提案方法がまずいということも否定できませんけど。
役所としては、インターネットなどを利用して申請・届け出したものも「書類」と見なしています。まあ電子書類という概念もありますので、書類でもいいでしょう。でも電子媒体というのは信用していなくて、紙媒体に絶対的な信仰があるように感じられるのです。この信仰がなくならない限り、官公庁のシステムはユーザである国民に対して配慮が不十分なものになってしまわざるを得ないと思ってます。
まあ、言いたいことはもっとあるのですが、書いても疲れるだけなので、今日はここまで。