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ITMediaで『拙速M&Aの破談相次ぐ “株主不在”浮き彫り』という記事を見つけました。元記事は産経新聞(ネットではIZA)で、『「バスに乗り遅れるな」…拙速M&Aの破談相次ぐ “株主不在”浮き彫り』です。昨日帰りの新幹線の中で、HOYAとペンタックスの合併がご破算になったとのニュース速報が流れていたのですが、具体的にどんな内容なのか判らず、この記事を見てようやく納得しました。いろいろな記事を検索するとHOYAとの株交換比率を発端として、ペンタックスでは役員や株主の不満が爆発したようですね。1:0.158ではちょっときついよなぁと、あまり詳しくない私でも思いますから。
エイデンとビックカメラとの経営統合もビックカメラ側からの不満噴出が原因でお流れになったとのことで、記事にあるように
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相次ぐ破談について、民間シンクタンクの浜銀総合研究所の北田英治部長は、「経営者が株主価値の向上を第一の目的にしていたとしても、それをうまく説明できず、株主や従業員が経営者として生き残りたいだけの自己保身と受け止めるケースが多い」と指摘する。------------- 引用終了 -------------
経営者の説明不足、特に吸収される側の経営者の責任を問うているようです。言われてみればその通りですよね。社員から見れば吸収合併ですから、自社がなくなるとなると非常に不安になります。また株主としても自分が持っている株券の価値が低くなるのは勘弁して欲しいと思うのも普通です。
でも、このM&Aが失敗するということは
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もっとも、M&Aを拒否しても、少子高齢化や人口減少を背景に市場が縮小し競争が激化するなか、単独での生き残り策を見いだすのは困難だ。破談は株価下落を招き、株主の価値を棄損する結果になる。だが、下落で割安になった株価が、「新たなM&Aの呼び水になる」(大手証券)と口をそろえる市場関係者は多い。------------- 引用終了 -------------
ということでもあることは十分理解できることです。
M&Aも大企業同士だといろんなことが起きるようですね。中小企業だと株主の数が本当に僅かですし、経営者の力が大きいですからこういうことは比較的少ないのかも知れません。が買いたいと思えるような企業が少ないということもあるんでしょうね。
とはいえ、座して倒産を待つのは愚の骨頂だと思います。ということは常に経営者は従業員や株主に対して、如何に正しいコミュニケーションを図っているかがM&Aの成功・失敗の分かれ道になるということでしょうか。