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2日から新年度ということで、県知事が新規採用者の就任式で挨拶をしたところ、埼玉県の上田知事と宮崎県の東国原知事の発言が問題となりました。東国原知事は最近のタミフルの話題をブラックジョークにしたもので、上田知事のほうは自衛隊員は「人殺しの練習をしている」と言ってしまいました。
上田知事のほうが大きく取り上げられていて、朝日新聞には『上田知事が「人殺し」発言で謝罪 県に意見786件』という記事がありました。IZAでは『人殺し発言に抗議600件 埼玉県知事が謝罪』という記事があります。
じゃあ、どんな発言をしたんでしょうか!?。朝日には
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上田知事は2日の就任式で、「自衛官の人は、平和を守るために人殺しの練習をしている。警察官も、県民の生命や財産を守るために、人を痛めつける練習をする。だから我々は『偉い』と言って褒めたたえなければならない」と話した。------------- 引用終了 -------------
とあります。まあ、言いたいことは判るんですけどねぇ・・・(^^;。自衛隊の究極の目的は「国防」ですから、戦争になれば攻めてくる敵を殺すことは当然あります。結果として人を殺すための訓練をしています。この訓練は大変過酷なものだと聞いています。自衛官がいない状況下で敵が侵略してきたら、私たちは自分の身を守ることが精一杯か、もしくは守ることが出来ずに殺されるかしかないと思います。
とはいえ、「人殺しの練習」という表現は、いかにも不味い表現ですよね。
それとは別に、痛いニュースに『鈴木紗理奈、ブログで未成年喫煙や年齢詐称を擁護、「どっちも全然大した問題じゃない」』というエントリーがありました。女優の鈴木紗理奈(敬称略)のブログなんですが・・・、本音を書いてどうするんでしょうねぇ。私だって、一女優の年齢詐称なんて大したこととは思わないですし、未成年の歌手?がタバコを吸ってたからといって大叩きするのもなんだかなぁと思うところもあります。とはいえ彼女らを擁護するつもりはまったくないし、それらの行為を肯定するつもりは全くありません。しかしながらそれを不特定多数が読むブログに堂々と本音を書くことは絶対にないです。建前としては彼女らがしたことは、特に未成年の喫煙は法律違反なんですから、それ相応の罰を受けないといけないんです。
この2つのことで、表現方法の大切さが見えたのではないかと思います。
上田知事の言いたいことの根本(字面からだけですが)は「自衛隊員や警察官は我が身を呈してでも日本国民を守ってくれるのだから、感謝しなくてはいけない」ということです。これにいろんな修飾語が付いて文章になるわけですが、不適切な修飾語が付いてしまった。これは間違った表現方法ですよね。
一方、鈴木紗理奈(敬称略)はプライベートな友達に話すのと同じ感覚で、ブログに自分の意見を出してしまいました。「年齢詐称や喫煙で叩くなよ。私だって(煙草は)やってたし、叩くマスコミの人間も身に覚えがあるだろう!?」ということなんでしょう。でもブログではえん曲な表現をしなくちゃいけないということを、すっかり忘れているように思います。
公式な場で発言するということは、言ったことに対して発言者は責任があるということです。ブログが公式な場かどうかの判断は難しいのですが、不特定多数の人間が読むということを考えると、「公式な場」に準ずるのではないかと思います。ここで自分の主義主張を正しく伝えるには、適切な言葉を使わないといけない。自分自身、数は少ないですが、講演会やセミナー講師をすることもあります。そのときに、「適切な表現」ができるよう、心掛けないといけないなと。