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日経ビジネスオンラインに『タカラトミーの赤ちゃん向け玩具が大ヒット』という記事が。気になって読んでみると副題が「成功の秘密は口コミ活用と協業戦略にあり」。なかなか面白そうな内容です。
私の回りに小さい子供がいる家庭がありませんので、こんな商品があるなんて全然しりませんでした。が記事によると昨年7月から発売して、今年3月末までで25万個を売り上げたそうです。10万個で大ヒットだそうですから、大大ヒットというところでしょうか。
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大ヒットの要因は、トミーの年次調査で母親の不満トップ2に毎年入り続けている「ぐずり泣き」に対処した初めての商品であり、徹底的に母親の身になって商品魅力の伝え方を考えて実践したことにある。テレビコマーシャルや雑誌広告は打たずに、口コミを起こす施策を次々と実行してきたのだ。口コミでじわりと火がついた商品は、けた外れの大ヒットやロングランになりやすい。---------------- 引用終了 ----------------
ここで注目したいのは「口コミ」ですね。いま、どこのマーケティング関連の本を見ても「口コミ」ばやりなんですが、その効果はかなり大きいですからね。
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川添主任はまず、ベネッセの「ウィメンズパーク」やユニ・チャームの「ベビータウン」など母親や女性向けの有力なコミュニティーサイトでアンケートを実施して、母親たちの育児関連情報の集め方を定性分析した。すると、次のようなことが浮かび上がった。---------------- 引用終了 ----------------「ママたちは宣伝くさいことを嫌う。特にオピニオンリーダーはそう。メーカーが『効果ある』とうたっても信憑性がない。(赤ちゃんのぐずり泣きに効くという)せっかくの新機能も宣伝くさいと関心をひけないし、彼女たちに認知してもらわないと商品情報は広がらない」
宣伝くさいことを嫌うのは、別にママたちだけではないんですが、その傾向が顕著だと言うことだと思います。
で実行したのが「口コミ戦略」と「協業戦略」。口コミ戦略についてはここでは書きませんが、「協業戦略」って本の上では知っていたのですが実践例はあまり目に付かなかったので、自分のためにも簡単にまとめてみましょう。
1)映画館との協業
TOHOシネマズは子連れ母親向けの特別上映をやっている。そこに商品を無償提供。
2)写真撮影店との協業
ショッピングセンター内にある写真撮影店とタイアップして家族連れで記念写真を撮りに来る客対象に商品を貸与。近接の玩具ショップで商品を販売。
商品が使われるシチュエーションをきちんと考え、実行した戦略ですよね。これらの具体的な戦術は「口コミ」をサポートすることになります。これが直接的に「販売」を意識すると母親は商品を無視してしまう可能性は高いですよね。商品を納得して買ってもらえれば、その効果をよく知る母親はママ友に伝えます。それこそ口コミの真骨頂です。
自社の商品を使うシチュエーションを把握し、その使い方を提案する。言うだけだと簡単なんですが、それを実践に移すことは難しい。この記事は実践例として非常に価値があると思います。
良い勉強をさせてもらいました。