人気blogランキングへ ←クリックプリーズ(みなさんの愛の手を)
子供の日というわけではないですが、どうも不思議でしょうがないのが高校野球連盟の態度。読売新聞には『「子供にも責任」「憲章見直さず」…高野連の脇村会長』とあり、IZAには『高野連“寛大な処分”強調「夏は絶対出場させる」』とあります。
本当に寛大な処分なんですかねぇ、これって。一番引っかかるのは、読売にあったここです。
--------- 引用開始 ---------
しかし、「なぜ野球だけが駄目なのか」という疑問には、過熱した戦前の学生野球の歴史や「高校野球は教育の一環、フェアプレーの精神で行われている」などと、脇村会長はこれまでと同じ説明を繰り返した。--------- 引用終了 ---------
どうも、高校野球はほかのスポーツとは違うと言いたいように思えるのは穿った見方なんでしょうか。高校野球は春・夏ともテレビやラジオで中継されますし、プロ野球は嫌いでも、高校野球は好きという人もいます。だからと言って、特別なスポーツとは思えないんですが。
たしかに日本学生野球憲章というものが存在し、それに違反しているのは間違いないことです。だから処分するというのも間違ってはいないと思います。では、特待制度を受けていた生徒に対して処分するというのは、教育という観点から見て正しいものなのでしょうか。
IZAには
--------- 引用開始 ---------
高野連の責任を問う質問には「平成17年に通達を出したが、フォローアップが十分でなかった」(脇村会長)「われわれと責任教師のコミュニケーションが不足していた」(田名部参事)と話すにとどめた。--------- 引用終了 ---------
とあります。高野連の責任に対してはえらく甘いような気がするんですけど。
また、「夏には絶対出場させる」ことのどこが寛大なんでしょうか?。穿った見方をすれば、夏の甲子園は特別だから是が非とも出場させると自らの都合を言っているように思えます。
私自身、特待生制度についてはいくつか疑問点を持っています。学業以外のスポーツが優秀だということで授業料などを免除するというのは如何なものか、スポーツが優秀でも学業が一定以下なら免除すべきではないと思っています。スポーツ選手の寿命は短いんです。やっぱり最低限の知識や学力がないとダメなんじゃないかと。
でも、現状としてスポーツ特待生は存在します。多数の私立高校にその制度があります。その中で、なんで野球だけが許されないんでしょう。野球の特待生がダメなら、他のスポーツ特待生もダメにしないと不公平なんじゃないか。
学生野球憲章の該当条項を見てみると
--------- 引用開始 ---------
第十三条 選手又は部員は、いかなる名義によるものであっても、他から選手又は部員であることを理由として支給され又は貸与されるものと認められる学費、生活費その他の金品を受けることができない。但し、日本学生野球協会審査室は、本憲章の趣旨に背馳しない限り、日本オリンピック委員会から支給され又は貸与されるものにつき、これを承認することができる。--------- 引用終了 ---------
(2)選手又は部員は、いかなる名義によるものであつても、職業野球団その他のものから、これらとの入団、雇傭その他の契約により、又はその締結を条件として契約金、若しくはこれに準ずるものの前渡し、その他の金品の支給、若しくは貸与を受け、又はその他の利益を受けることができない。
とあります。これを読む限りでは、高校に進学したくても経済的理由で進学できないのであれば、授業料免除などをしてもOKな訳です。一部の報道では、この13条に引っかかって学校を退学しなくてはならなくなった生徒がいるとあります。つまり、私立高校の高い授業料が払えなくなったから退学せざるを得ないと。だったら、経済的理由で免除をしても大丈夫なはずです。たまたま、それに該当する生徒が野球部にいても第13条に引っかからないと言うのは詭弁ですか???
なんだか、世の中不可思議なことが多すぎるような気がして仕方がない。大人の都合で振り回される子供がいるということを、高野連や文部科学省はどのように考えているのでしょうか。