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街の本屋さんがなくなっていく

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 ひさびさに日経新聞の記事からです。『書店減少、進む大型化・1年で480店減、総面積は拡大』という記事を見つけました。記事をまとめると以下のようになります。
 ・全国の書店数は5月1日時点で1万7098店。
 ・前年より差し引き484店減少
 ・3年ぶりに減り幅が大きくなった
 ・出版市場が低迷している
 ・インターネット販売やコンビニエンスストアとの競合
 ・集客力で劣る中小店の閉鎖が増えている
 ・大型店の開業は相次いでいる
 ・総売り場面積はこの1年で東京ドーム2個分以上増えた
 ・書店の二極化が鮮明になっている。
 これは現在の事業活動の典型的な例ですね。大きいところと小さいところしか残らない「二極化」です。今は二極化ですが、そのうちに一極集中になってしまう可能性もなきにしもあらずですね。
 書店の場合、在庫として抱える本が多ければ多いほどリスクが高くなってしまいます。新刊本については返品可能なものが多いのですが、流通の問題とかいろいろあって、中小書店の経営は本当に難しくなっています。
 著作物の再販制度(再販売価格維持制度)や出版物の委託販売に関しては「著作物再販制に疑問を持つためのサイト」に詳しく解説されています。このページを読んでみると、日本の流通制度のゆがみが見えてくるような気がします。極論すれば、「誰しもおかしいと感じているのに、今のやり方を変えない」んですね。

 このサイトにある「出版物の委託販売と再販制について」というページの最後に
-------- 引用開始 --------

そして、現状の制度では独自に個性のある品揃えをしようという書店ほど苦しい立場に置かれることにも注意しましょう。つまりリスクを取って商売しようという書店が、リスクに応分なリターンがじゅうぶん得られる構造になっているとは言い難い。そういうインセンティブが働くようなかたちになっていないわけです。品揃えの充実は、書店の「志(こころざし)」に大きく依存しているような状態です。志がなくてはビジネスはできないでしょうが、志だけでもビジネスはできません。
-------- 引用終了 --------
とあります。なんかこれを読んでみるとがっくりきてしまいますね。ということは、中小書店はこのまま指をくわえているだけなのか、座して死を待つのみなんでしょうか?。

 私がたまに読みにいく、ある小説サイトがあります。ページの管理人が作者でちょっと面白い小説を書いています。はっきり言って文章自体は下手で、句読点の使い方なんかまったくなっていない小説なんですが、ストーリーが面白い。だから欠点に目をつぶって読みにいくのですが、そこに中学生がおばあちゃんから引き継いだ古本屋を経営していく話があります。大型古本屋の進出に対抗して、自分の店だけではなく、近隣商店街にある古本屋と共同で品揃えを充実していくんです。
 例えば、古本屋が3店あったとします(それぞれA店、B店、C店とします)。漫画は3店全て扱うのですが、A店は少年漫画を、B店は少女漫画を、C店は成人向け漫画を主力に扱うというものです。現実的には、そういう協定を結ぶのは難しいとは思いますが、これも生き残り戦術の一つなんじゃないかなと思います。

 でも、もう一つ大きな問題があります。それはインターネット販売やコンビニとの競合です。私自身、最近本屋にあまり出掛けなくなっています。amazonで買ったほうが便利なんですよ。目次は書いてあるし、一般の人からの書評もあります。これがあると、自分で手に取って立ち読みしなくても失敗しないように思えてしまう。今後もこういう流れを止めることはできないだろうなと思います。

 再販制度、委託販売、ネット販売、コンビニとの競合。考えただけでも頭が痛いですね。店頭販売を中心とした、本屋さんの形態はどうなっていくんでしょうか?。今のところ、私には妙案が浮かびません(^^;。

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2007年05月25日 21:58に投稿されたエントリーのページです。

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