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今日の日経ビジネスオンラインに東武百貨店における会員カードの活用についての記事がありました。それが『東武百貨店の和洋菓子売り場が活況 会員カードを分析した改装効果』です。
会員カードを用いた顧客管理は従来からある話です。記事をちらっと見たときには「そんなん当たり前やん」と思ったのですが、東武百貨店の例は私も見逃していたことにも注目したようです。
記事には
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成功の要因は、顧客が菓子売り場で買い回りしやすいように、テナントの店舗配置を入れ替えたことだ。会員カードの顧客情報から、和洋菓子売り場における顧客のテナントの買い回り状況や順序を正確につかみ、テナントの並びを再配置したことが奏功した。-------- 引用終了 --------もともと東武百貨店は洋菓子売り場が強く、都内のデパートの中でもトップクラスの売り上げを誇るテナントが10軒以上も連なっている。それに比べれば、和菓子売り場はほかのデパートよりも強いとは言えない状態で、改善の余地があった。
今回の会員カードの分析の狙いは、東武百貨店の強みである洋菓子売り場の勢いを保ちながら、同様に和菓子売り場にも顧客の関心を集めて、菓子売り場全体を活性化することだった。東武百貨店は、その目的をひとまず達成できたことになる。
とあります。ここで注目すべき点は「順序」です。買い回り状況を把握することは、多分かなりのところで実施していると思います。でも「順序」まできちんと把握しているところは少ないですよね。そういう意味では私も常識の網の中に捕まっていたようです。
順序を把握するということは買い物客の動線を見つけることです。スーパーやデパートの食料品売り場で客動線を考えることが必要だということは、多分ちょっと勉強した人であればすぐに出てくることだと思います。でもこれをフロアー全体に適用することまでは思い浮かばない人も結構いるんじゃないかと(えっ、私一人ですか!?)。
ただ不思議だったのが
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こうした会員カードの分析が可能になったのは、改装前の2月までに本格稼働させた、新しい顧客購買履歴の分析システムの存在が大きかった。東武百貨店は従来から会員カードの分析を実施しているが、旧システムは分析に何日もかかり、現場にとっては使いにくいものになっていた。それが新システムは数分で結果が出るようになり、「売り場が立てる仮説に対し、すぐさま結果を検証できるようになり、現場でのトライ&エラーがしやすくなった」(葛馬正記・情報システム部長)。-------- 引用終了 --------
にある「何日もかかり」というところ。どんなソフトウェア・ハードウェアを使っていたんでしょうか?。現状のシステムで「何日もかかる」ように作るほうが難しいような気がします。ということは、システムがかなり古かったんじゃないでしょうか。
東武百貨店クラスの情報システムだと、ハード・ソフトで数千万から数億掛かってもおかしくない。だから「情報化投資は資金的に難しい」ということは理解はできるのですが、結果として新システムにリプレースしたことが今回の成功につながった訳です。
情報化投資は、他の設備投資と比較して効果を算定しづらいところがあり、二の足を踏んでいる企業もあるかと思います。でも「攻めの経営」を進めていくときには必須のものになっています。顧客に対し、積極的に攻めるためには精確な分析が必要であり、その分析を支えるのが情報システムです。経営者はこの点をきちんと認識してほしいなと思ってます。
私はそのことについて「データを骨までしゃぶる」と言っています。データをきちんと整理し、多角的に見ることができれば、そこには美味しい売上向上のエキスが出てくるはずなんです。