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昨日のブログにもちょっと書いたのですが、長久手の発砲・立てこもり事件が解決しましたね。まだ事務所で仕事をしていたのですが、ワンセグで見てました。犯人が投降する際に持っていたビニール袋にはペットボトルが入っていて、犯人いわく「神の水」なんだそうですね。
犯人像に関してちょっと書いてあるのがIZAの『ペットボトルを「神の水」篭城男の奇怪な素性』という記事です。普通だったら、復縁でのトラブルで警察沙汰にもならないかも知れないことが、
・男が元暴力団
・切れやすい性格
・拳銃を持っていた
ことから、テレビで中継するまでの大事になってしまっています。
IZAの記事へのトラックバックをいくつか読んでみましたが、極端なものは「痴話喧嘩」と酷評しているものもありました。でも時事ドットコムを見ると、昨年末にはこの元奥さんは、この男の暴力に耐えかねて「シェルター」に保護されていたとあります。だとすると「痴話喧嘩」の範疇を超えていますね。
まだ新聞各紙全部には目を通していないのですが、基本的には「なんで29時間も掛かったのか」とか「殉職者が出たのに・・・」と警察の対応のまずさを指摘・非難するものもままありました。テレビでは評論家と称する人を出演させ、警察の対応について報道しています。
このことについては、現場で頑張っていらっしゃった警察関係者も忸怩たる想いがあるのではないでしょうか。IZAの記事では「交渉人(ネゴシエーター)」がいて、犯人の説得に尽力したようなことが書いてあります。
でも結果として
・事件解決まで29時間も掛かってしまった
・殉職者を出してしまった
・最初に撃たれた警官を結果として5時間以上も放置してしまった
ことに対して警察組織(警察庁も含めて)はなんらかの責任を取らなければならないのだろうなと思います。ただし、何故そういうことになったのかをきちんと検証してからでいいとは思いますが。
これは結果責任ですね。組織のトップにあるものは、自分が直接手を下した、関連したことでなくても、その結果に対して責任を取る人なんです。これは企業でも同じこと。「社員のだれそれが悪い」と言ってはいけないんです。ましてや政治家や官僚は、そのことをきちんと認識して欲しいです。
とはいえ、29時間も掛かった原因の一つに「瀬戸内シージャック事件」があります。詳しいことはリンク先を見てもらうにして、この狙撃手がなんと殺人罪で告発されてしまった。このことから、警察として銃を持っている犯人に対しての狙撃命令が出にくくなってしまいました。この対応、おかしいですよね。マスコミに叩かれたくないからという保身が見え隠れしています。
話を戻しますが、このようなマスコミの報道によって、その場で正しい判断ができなくなるということに、マスコミの責任というのはどうなんでしょう。ニュースとして、冷静かつ客観的に報道することに関しては、なにも責任はないと思います。がそこに、警察などの国家組織に対して偏見を持って報道したことで、視聴者に間違った考えを持たせたとしたら道義的責任があるのではないかと。
今回の報道で、マスコミの取材体制にクレームをつけているブログもあります。取材用ヘリコプターの騒音もひどかったようです(Stylish jam - Blogから)し、犯人が愛知警察署に到着したときの取材方法も、テレビを見ていて「こいつらは何?」と思いました。カメラマンが車の前に立って、護送車の移動を妨げているんです。それも1社だけじゃない。テレビを見てて「道あけろよ」とつぶやいてしまいました。
滋賀の病院で起こった医療事故に対するマスコミの報道について書いたことがあります(ニュースの読み方 その2)。そこにも書きましたが、最近のマスコミへの不信感がネットを中心に大きくなっているような気がしています。ましてやその報道の結果、被った被害に対する責任を取らないことが多いですし。
テレビ・ラジオや新聞・雑誌などで報道されたことによって、損害を受けた場合は民事裁判を起こすことができます。がよほどの被害でないと裁判は難しいです。また裁判の結果、訂正記事を出したとしても小さなベタ記事のようなもので、一般の人はそれに気が付かないことが多い。一度間違った報道がされてしまえば、一般人はそれは違うと声をあげるとか、反論することは事実上不可能なんです。
コンサルタントを生業としている私も、ある意味無責任と言われることもなきにしもあらずです。幸いにして今のところ、そういう非難の声はない・・・いや私の耳には届いていませんが。
それでも私は、その企業や従業員、経営者にとって良いことだと思えることは言い続けなければならないとも考えています。