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日経ビジネスオンラインに「小さな革新企業たち」という特集があり、そこに今日は『リスクこそ大きな利益を生み出す! クルマのリサイクルで年30%成長』という記事が掲載されました。
記事によると、今年度売上予測は20億円、経常利益(見込)が1億円という、自動車解体業としてはすさまじい数字を出している企業があるとのこと。石川県金沢市にある会宝産業です。
中古日本車は海外で高く買い取られるというのは聞いていたのですが、どうしても売り先が海外と言うことで、売上回収でトラブルが起きて撤退する企業が多いと聞いています。会宝産業もそのような失敗を経験したのですが、近藤社長は違ったようです。そこのところを記事では『相手の国に行って、バイヤーを派遣している企業の経営者と直接、話をしてみよう。そのうえで信用できそうな相手とだけ商売しようと考えた』とあります。それで社長はほとんど一人で58ヶ国を訪問し、バイヤーを訪れることで、リスクを回避させたとのこと。
すごいですねぇ、普通失敗すれば撤退するのに、どうすれば失敗しないかを考えたんですね。
この会社のすごいところは、社長の考え方だけでなく、ネットをうまく利用したことです。通常、ネットの利用というと通販が思い浮かぶのですが、ここはそうではありません。『いわば、バイヤーを“釣る”ためのツールなのである』なんだそうです。その釣るためのエサは、部品の在庫情報。これをネットで公開し、この情報にアクセスしてくれる世界中のバイヤー情報を得る。信用のおけるバイヤーだったら、相手国に乗り込んで、「フェーストゥーフェース」で商談を持ちかけるとのこと。
これには驚きました。こういう使い方もあるんですよね。言われてみれば、なんだと思えることなんですが、ある意味「コロンブスの卵」です。
もう一つ、印象的だったところが『海外との取引には、たとえ中小企業といえども、ネット化と英語は不可欠である』という言葉。確かにそうですよね。
ハイリスクハイリターンと聞くと、博打のように聞こえます。普通の企業であれば、そんな無茶はしないはずです。でも会宝産業、近藤社長は「リスクを低くする方法」を模索したことで、成功したと言えます。如何にローリスクハイリターンな事業にするのかを考え、それを実行したということですね。その戦術として、ネットをうまく利用した。
また一つ勉強になりました。