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大西さんのブログで社保庁のシステムについて取り上げられていて、年金の情報システムについての問題点が少しわかったような気がしだしたときに、IZAに『社保庁の年金紛失「親方日の丸体質が原因」』という記事がありました。
記事には
年金記録紛失問題の原因究明を行う「年金記録問題検証委員会」(松尾邦弘座長)は10日、中間報告をまとめた。社会保険庁の記録管理システムや組織の問題点があったことを挙げ、年金という国民の権利を守ろうとする意識に欠けた「親方日の丸的な体質・人員の温存」や、改革に後ろ向きな労働組合の行動などが問題を引き起こした要因になったと結論付けた。 |
この記事で挙げられた原因は確かに重要な問題です。原因を追及し、解決策を講じる。素直に考えるとそうなるんですが、今宙に浮いている5,000万件とも言われるデータや1,430万件あるという未入力のデータについては、どのような対策を講じるべきなんでしょうか?。これらのデータについては、早急に対策を講じないといけないのではないでしょうか。
大西さんのブログで引用されている、民主党藤末議員の記事『消えた年金記録の裏側で何が起こっていたのか』には、社保庁の年金についての情報システムについて詳しく記述されています。
私は藤末議員の記事を読んで、頭がくらくらしてきたような気がします。
ここで社会保険庁のコンピュータシステムについてみてみましょう。(日経コンピュータのような内容になってすみません。)
ソフトは、2100万ステップ(ステップ:プログラムの行数を示す単位)、そのうち、6割程度が統計用ソフトです。これだけ大規模な統計システムがありながら、なぜ、5000万件の保険金総額や記録データの不備数がこの統計ソフトで出てこないか不思議です。例えば、5000万件のうち、住所がないデータが30万件というのは出ましたが、名前がない件数はまだ公開されていません。 また、コンピュータは、日立、富士通、NECと分かれ、物理的な設置場所までもが3箇所に別れているという状況です。ちなみに、それぞれのコンピュータは昔のパソコンと同じで「それぞれ独自の基本ソフトウェア(OS)を持ち、プログラムやデータの互換性はありません」。 システムも、基礎年金、厚生年金記録、国民年金記録、給付という4つのファイルを使って処理する必要があります。 また、記録管理システムオンライン系・バッチ系において、階層型のデータベース(CDB)とリレーショナルデータベース(RDB)とが併用されており、リレーショナルデータベース(RDB)のみを用いた構成に比べ機能が複雑になっているのです。ちなみに、基礎年金番号管理システムは階層型のデータベース(CDB)のみ使用。年金給付システムは、リレーショナルデータベース(RDB)のみ使用となります。 |
年金データが電子化される話が出たときには、まだまだリレーショナル型のデータベースは少なかったのかも知れませんから、階層型データベースというのもわからないではない。今の時代を考えれば、システムの全面変更を誰も考えなかったんでしょうか!?。
大西さんのブログにも書いてありますが、社保庁にCIOがいなかったことが、情報システム構築において、一番の原因だと私も思います。藤末議員も書いていますが、今からでも遅くないですから、全面変更し、その過程でデータの突合をしていくのが一番の解決策なのではないのかと。
しかし、今更ながらNTT関連企業って官公庁に強いんだなぁと関心してしまいました。いろんなところで、いろんな噂を聞きますが、NTTデータさん、自分のところって私企業じゃなくて、親方日の丸と思ってません???