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出勤時間は結構ゆっくりしてて、朝のワイドショーを見る余裕があります。今日のとくダネに学校の連絡網がなくなっていることをオープニングトークで言っていました。ニュースソースは朝日新聞(今の時点で、朝日のサイトには掲載されていないようです)。この話を聞き、気になったので「学校 緊急連絡網」でググってみました。そうすると、緊急連絡網サービスが事業化されていることがわかります。
事務所にいるパートさんに、連絡網のことを聞いてみました。彼女の子供さんが通学している学校には連絡網はないそうです。2年くらい前に廃止したとのこと。もう少し詳しく話を聞いてみると、連絡網の上位に名前があると結構面倒なんだそうです。単純に考えると、自分の下に位置する人に連絡するだけのはずなんですが、連絡が取れないことがよくあるそうで、結果的に何人も連絡することになるらしい。
台風などで緊急に下校するときなどは、予め登録されている(携帯の)メールアドレスに連絡を入れるとのこと。迎えにこないときには、携帯に電話する→登録された勤務先などに電話するというプロセスになるとのこと。まあそれほど「緊急事態」が起こることはないとは思いますが、先生も大変だなぁと思いました。
個人情報保護法から見ると、連絡網を作ることを禁止しているものでありませんし、クラス名簿を作成することも否定していません。管理をきちんとすれば問題ないんです。ただし、プライバシーは別物。クラス名簿に保護者の名前が入っており、そこから母子家庭であることが判るなんていうのは、プライバシーの問題なのではないでしょうか。
個人情報保護法について、もう一つとんでもない話がIZAにありました。IZAの正論というコラムに『【正論】加藤秀俊 「個人情報保護」の行き過ぎ』という記事があります。これを読んで驚いてしまいました。
そんな矢先、ある政府系金融機関から通知がきて、これまで定期的に送ってきたPR雑誌の「個人宛」郵送を中止する、という。その理由にいわく。
「皆様に送付する際、封筒にご住所や氏名を記入しており、この宛名にかかる個人名は個人情報でありますことから、仮に誤配達があった場合に皆様の個人情報が漏洩(ろうえい)するという可能性があることは否定しきれません。そこで勝手ながら、送付先につきましては勤務先住所、勤務先宛のみに限らせていただき、個人名を削除させていただきます」 要するに「個人情報保護」の立場から自宅宛の郵送はしないことにした、というのだ。まあ「個人情報保護法」をよくもここまでバカバカしく解釈なさるひとがいるものだ、とまずびっくりしたが、それより先に腹が立ってきた。 |
世の中、個人情報保護に関して、あまりにも大げさに対応しすぎているような気がしています。良く言えば「危機管理」なんですが、過剰反応ですよこれは。まあ、もう少し厳しい言い方をすると、個人情報保護法を理解していないんじゃないかと思われます。まあ、 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)という名前も問題あるのかも知れません。個人情報保護法における罰則をどれだけの人が知っているんでしょうか。企業において、個人情報が漏洩したとして、どのような処罰があると思います??。個人情報保護法にはそのようなケースにおいて、なんら処罰規定はありません。罰則がないから漏洩してもいいとは言いませんけどね。
個人情報保護法の目的は「 この法律は、高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることにかんがみ、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の 権利利益を保護することを目的とする。」なんです。
連絡網に話を戻すと、昔みたいに、いつも誰かがその家にいるということが少なくなってきたことで、連絡網の意味がなくなっていることが一番の問題なんじゃないかと思います。個人情報云々ではなくてね。でも、連絡網がなくなったことで新しいビジネスができたというのは、「なんだかなぁ・・・」と。でも、これも致し方ないことなんでしょうね。