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政治の話から教育の話に変わります。私は元々理系の人間で、最近の理科離れには日本の将来にとって大問題だと思っています。で、痛いニュースに『市民団体の要望で中学生のマウス解剖中止 「生命の大切さを知るために殺すのは本末転倒」』というエントリーを見つけました。元記事は東京新聞です。
渋谷区教委が主催する中学生向けセミナーで、マウスの解剖を行うことについて、市民団体「動物実験廃止・全国ネットワーク」と「地球生物会議」(文京区)が中止するよう要望し、区教委は十四日、中止を決めた。
セミナーは、中学生の科学離れを食い止める狙いで毎年開催しており、解剖や化石の発掘など、学校ではできない本物に触れる実験や体験を行っている。ことしは全五回で、区内の中学生十四人が応募。初回の二十九日がマウスの解剖だった。昨年まではカエルを解剖していたが、両生類の致死率が高いツボカビ病が今年、国内で初確認されたことなどから、マウスに替えたという。 区内の会員が区報で募集記事を見たのがきっかけで、両団体は▽映像など代替方法がある▽生命の大切さを知るために殺すのは本末転倒▽インドやスイスでは子どもの生体解剖を禁止している-などと十二日、文書で中止を要望した。 |
ここにある反対意見、もっともらしくありますが理由になっていないと思います。
(1)映像などの代替方法がある→解剖経験と比べれば全然効果が低すぎます。
(2)生命の大切さを知るために殺すのは本末転倒→人間が生きるために、いろんな動物の犠牲になっていることを、身をもって体験することとのほうが重要じゃないですか!?。
(3)インドやスイスでは子どもの生体解剖を禁止している→他国と比較する意味がわからない。
まあ、正直な話、私もマウスの解剖だとちょっと引きますけどね。でもね、こういう実験を学校でしなくなったことが理科離れの一因でもあるわけです。もっと児童・生徒にはそういうことを体験するチャンスを与えることが必要なんですよ。それを
両団体の事務局を務める東さちこさんは「ネズミの解剖中止は一つの成果だが、カエルや魚ならよいわけではなく、今後も運動を続けたい」と話した。 |
人間はこういう動植物のおかげで生きています。ましてや、大学や研究機関では、実験動物の供養塔を作っていることが多いです。つまり実験動物の犠牲に感謝して、日夜研究しているわけです。無駄な殺生はしていないんです。
解剖の前に実験動物に感謝し、終わったらきちんと供養する。これってものすごく教育効果が高いですよ。論理の飛躍と言われるかも知れませんが、「動物・人間の死」というものに関わることが、切れる子供を作らないための一手段なんじゃないかとも思います。
ちょっと話は逸れますが、魚は海の中で切り身の状態で泳いでいると思い違いしている子供がいるという話をきいたことがあります。また、魚屋に並んでいる魚の目が恐いと、魚料理を出さない母親がいるという話もありました。
これって、魚を捌くことを体験していないことが大きな理由なんじゃないでしょうか。釣った魚を自分で調理する、キャッチ&イートです。こういうことが漁業振興にもつながっていくんじゃないかとも思います。
とにかく、いろんなことを体験する。それが子供たちの人格形成に大きく影響します。それを否定するようなことは絶対やめるべきなんですよ。