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偽装と消費者意識


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 日経ビジネスオンラインにお菓子の違法表示についての記事がありました。それが『お菓子の違法表示問題、水面下で「鮮度にこだわりすぎ」の声』。

 記事には

 だが、その一方で、“本来は長期保存が可能なお菓子なのに、流通サイドの要請でやみくもに鮮度にこだわり過ぎているのでは”と、新鮮さを強調する表示を見直す空気も強まってきているという。
とあります。
 確かにそういうところは否定できません。私の小さい頃は賞味期限だとか消費期限などという考えは薄かったと思っています。ちょっと危ないかな??と思っても、臭いをかいで「うん、大丈夫」とか「危ないから捨てよう」など自分自身で判断していたような気がします。

 とはいえ、鮮度については時代のニーズという側面がありますから、無視することはできません。新鮮なほうが美味しいことが多いからですね。
 こんな経験があります。コンビニで1袋100円のチョコレートを買ったのですが、それをすっかり忘れていて、1ヶ月以上経ったときにそのチョコレートを見つけました。食べてみると美味しくない。油が抜けている感じです。「う~~ん、さすがにおいしくないわなぁ」と思いながらも、なんとか食べました。こういう経験を繰り返しているうちに、「新鮮なほうがおいしい」と刷り込まれていくのかなと思います。
 でも、この「美味しいと思える」日数はどのくらいなんでしょう。商品によっても違うし、同じ商品でも保存状態でも異なります。一番大きく影響するのが、食べる「人」なんですね。美味しいものを食べた経験が多いほどその差がわかるでしょうし、食べた日の体調にも影響します。風邪を引いていると味覚が鈍くなりますし。

 でも過剰に反応しすぎると、売れ残った商品を廃棄するサイクルが短くなりすぎ、十分食べられるものでも捨ててしまうことになります。これはもったいない。テレビのニュースで、ニューヨークだったか食料品店から廃棄されたものを、ゴミ箱からあさっている人たちを取材していました。VTRではそれを実践している人たちを取材していて、今まで体調を崩したことはないと話していました。日本の場合、事業者が廃棄するものは一般ゴミに混ぜることは違法で、専門業者に処分をまかせますから、ニュースにあったようなことは起こりえないでしょう。でも逆に言うと、知らない間に処分されてしまうから、消費者の要求もより厳しくなっているのかも知れません。「もったいないなぁ」と思うこと、思わせることが必要なんじゃないでしょうか。

 法律は最低限事業者が守らなければならないことが規定されています。遵法意識は経営者のみならず全従業員に植え付けなければいけません。記事の最後に

 環境問題を背景に廃棄物を減らすことが叫ばれてもいるのに、日持ちするはずのお菓子が“新鮮でない”との理由で流通サイドで廃棄されてしまうことは、社会的にも望ましいことではないだろう。この問題について菓子業界と流通業界がきちんと議論して納得し合わない限り、業界を挙げてお菓子の表示偽装をなくそうという活動は真剣さを欠いたままになる懸念がありそうだ。
とあります。私はこれに加えて、消費者の意識を変えていくこともひつようなんじゃないかと思います。なかなか難しいんですけどね。

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コメント (2)

takyat:

「のだめ」では、コンビニでバイトしているサエコ(は役者名か、役の上では、桜)が、廃棄処分の弁当を店の裏で食べてましたね。「見つかったら首になる」とかいいながら。現実には、コンビニが店裏のゴミ箱に期限切れ食品を廃棄するというのは、ありえないんでしょうかね。
(TypeKeyの認証サービスに興味を惹かれて試し書きコメントです。)

aqua:

あぁ、yataさんコメントどうもです。
typekey よくわからないです。登録したはずなんですが、サインインできないんですよねぇ(^^;。

コンビニなどの事業者が出すゴミは産業廃棄物扱いになりますので、一般ゴミに出すことはできません。厳密に言うと、私の事務所で出るゴミを家庭ゴミの収集所に出すのは違反なんですね。でも業者は「トラック1杯いくら」の値段を出してきますから、1袋でもトラック1杯でも処分代は一緒なんです(うちの近くだけなのかも知れませんが)。
コンビニの場合、夜中(夜明け前)にゴミ収集業者が回収しています。これを一般ゴミに出すとすぐにばれてしまいます。なんせ量が多いですからね。

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2008年02月06日 11:30に投稿されたエントリーのページです。

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