ITMedia に「学校裏サイト管理人に聞く」という記事が3回の続きもので掲載されました。3回目の記事はさっき読んだのですが、ネットリテラシー、ひいては情報リテラシーの格差がかなり影響しているんじゃないかと思いました。
インタビューに答えている人たちが運営している掲示板は比較的大人の対応をしているサイトです。もっとひどいところは管理人がいい加減で、名誉毀損、プライバシーや個人情報保護の観点から削除依頼を出しても消してくれないとか、依頼先がわからないようなところがあるようです。
そのような悪質なサイトに書かれた誹謗中傷に対してどう対処すべきなのか。これについては「これしかない」という方法は存在しません。書かれた掲示板にも、その内容にもからんできますから。これらの書き込みの真因はやはり「リテラシー格差」なんじゃないかと思います。記事には
矢野:うん、指導とか、リテラシーの問題とか。先生や親が、あまりインターネットを身近に思っていないから、恐怖が増幅していると思います。子どものほうが使いこなしているじゃないか。それをちゃんと教育できる体制ができれば……良くなるのかな。 |
昨日の「たかじんのそこまで言って委員会」にも絡んでくるのですが、子供が自分の中傷記事を読んで落ち込んだとしても、両親や周りの人が冷静な対処ができれば、もう少し突っ込んで言えばリテラシーが高くてそういう相談にきちんと対応できる人がいれば、自殺まで追い込まれないのではないかと思うのです。
もう少し話を膨らませると、世の中の理不尽さを知らずに純粋培養された人が社会に出た途端に直面することが、最近の自殺や無差別殺人の引き金の1つになっているのではないかとも思います。
でも一番責任が重いのはマスコミなんじゃないでしょうか。学校裏サイトとテレビなどのマスコミ報道が大きくなればなるほどそこにアクセスし、誹謗中傷を書き込む輩が増える。また、一面的な理解だけで「○○○が悪いから」という安易な話でお茶を濁してしまう。
秋葉原の事件、亡くなった方々に対しては哀悼の意を表しますし、犯人に対しては怒りの感情しかありません。でもその対策として、歩行者天国を中止したりダガーナイフの販売を制限することで、そういう犯罪がなくなるのでしょうか?。
私はつねづね、「ネットには嘘と真実がある」、「嘘と本当がごちゃまぜになっている」と言っています。その混沌としているたくさんの情報から自分に必要な、あるいは本当の情報を探しかつそれを解釈できる能力=リテラシーが今後重要になってくるのではないか。子供に教える立場である親・教師はそれを真っ先にしなくてはいけないと思うのですが。
答えがないというか、答えが1つではない問題を解くのは大変で、時間が掛かるし、それが正解かどうかを検証することも難しいことが多いです。でも世の中ってそういうものなんじゃないかなとも思います。最近起こっているさまざまな事件もそういう類のものなんじゃないでしょうか。それでも答えを見つける努力は絶対にすべきなんですけどね。