日経ビジネスオンラインに『ハンマー1本で、歴代新幹線の「顔」をつくる独自の「打ち出し加工技術」を持つ匠』という記事が。
やはり日本の職人さんが作るものって本当にすごいですね。こういう人たちがいるってことは日本にとって世界に誇ることができるものだと思います。
ただ、やはり気になるのが後継者問題。こういう職人芸ってマニュアル化できるものではないですし、技術を習得するにはかなりの年数が必要です。この記事で取り上げられた「山下工業所」も従業員35人の従業員の年齢分布が気になるところです。写真を見る限り、若干若い人がいるようなんですが。
子供たちにこういうものづくりの現場を見せて、「面白い」と思わせることが必要なんでしょうね。金属を叩いていろんな形にしていくなんていうのは、その行程を自分の目で見ると感動しちゃいますよ。でもその両親がこういうものづくりをどういう風に見ているのかが気になります。やはりサラリーマンにさせたいと思っているんでしょうか。
この会社は、新幹線の先頭を作っているというわかりやすいものがありますから、まだ説明しやすい。でも精密機器の部品を作っている会社などでは、自分たちが作っている製品を見せても、素人から見ると「どこが凄いのさ!?」としか思えないものを作っているところもありますからね。そこで技術のすごさを説明しても判ってくれないんですね。
そういうことを考えると、自社の技術や製品を子供にきちんと教えることができるかというのが、課題になってくるのかも知れません。子供にとって凄い技術を持っていると言ってもわかりません。でも、説明する人が熱意をもっていれば、「なんかすごそうなんだ」と思う子供が出てくるんじゃないでしょうか。
事業承継問題でも、自分の子供たちに、小さい頃から常日頃会社を見せているところのほうがいいと言われています。会社を継ぐのも、技術を継いでいくのも同じなんじゃないでしょうか。
まあ、子供がいない私の考えですから、荒唐無稽な話なのかも知れませんが、小学校と連携してものづくりの現場をたくさん見せることができればいいのになぁと感じた記事でした。